東京電力は１月30日、福島第１原発２号機で原子炉格納容器下部の圧力抑制室内の水位を超音波で測定した結果、室外とほぼ同程度だったと発表しました。抑制室の水位が判明したのは初めて。汚染水が漏れ出ている可能性が高まりましたが、漏えい箇所の特定にはなお時間がかかりそうです。

東電による14日から16日にかけて外側から抑制室の水位を測ったところ、底部から５・７～５・76メートルでした。本来水がないはずの外側の水位は１～３センチ程度高かったもののほぼ同じで、抑制室から漏えいしている可能性を示す結果となりました。

抑制室内外の水位差や圧力差を基にした東電の試算では、漏えい箇所の総面積は約８～10平方センチと見積もられました。ただ、漏えい箇所は依然不明で、１カ所か複数かも分かっていません。

圧力抑制室は格納容器内の圧力を下げるために水をためているドーナツ状の空間。東電は格納容器に溶け落ちた燃料を安定的に冷却して取り出すため、漏えい箇所を特定してふさぐ方針です。