鹿児島県の三反園訓（みたぞの・さとし）知事は７月２８日の就任記者会見で、全国の原発で唯一稼働中の九州電力川内（せんだい）原発１、２号機（同県薩摩川内市）について、８月下旬から９月上旬に九電に対し、運転の一時停止と点検を申し入れる考えを示しました。

　三反園知事は「熊本地震があり、原発は本当に大丈夫なのかといった（県民の）不安がある」と指摘。不安に応えるため、いったん停止をして再点検すべきだと申し入れる」と表明しました。

　申し入れに先立ち、川内原発周辺の病院や介護施設を視察する考えを示し、「意見を聞き、何が必要かを把握する」とのべました。

　原子力規制委員会は２０１４年９月、川内１、２号機が新規制基準を満たすと判断。伊藤祐一郎前知事の同意を経て１号機は15年８月、２号機は同10月に再稼働しました。九電は定期検査のため１号機を10月、２号機を12月に停止させる予定。

（「しんぶん赤旗」2016年7月29日より転載）