日本原子力産業協会(原産協会)の服部拓也(たくや)理事長は2月19日の定例会見で、原発事故が起きた際の避難計画について「(指摘されている課題を)全部いまの段階でやるのは現実的には難しい」と述べ、避難計画策定より原発再稼働を優先する考えを示しました。
避難計画をめぐっては、避難場所や交通手段の確保、高齢者や入院患者への対応などの課題が山積し、原発の周辺自治体の多くで策定作業が暗礁に乗り上げています。
詳細な避難計画がなくても再稼働を優先させるということかとの質問に対し、服部氏は「必須なことはきっちりやるが、それ以外の部分は、それに向け努力していくということで理解を得ていくことが大事だ」と述べ、住民の安全より再稼働を優先させる姿勢を示しました。
原産協会は原子力産業にかかわる449社でつくられる業界団体です。