東北電力東通原発(青森県東通村)の敷地内に活断層があると指摘されている問題で、原子力規制委員会の専門家チームは2月24日、昨年(2013年)実施した現地調査の結果を基に議論を行いました。「活断層ではない」とする東北電の主張に対し、調査に参加した専門家からは「信頼性のあるデータが示されていない」など活断層が存在する可能性を指摘する意見が相次ぎました。
東北電は追加調査結果などを踏まえ、断層ができた原因を「地震活動ではなく、風化により鉱物が吸水・膨張した結果生じた亀裂」と説明し、「膨潤説」を改めて主張。専門家からは「膨張率が過大に評価されている」「膨張なら亀裂の方向がバラバラになるはずだが、一定方向に集中している」と批判が上がりました。また、「膨潤説が最もよく説明できる」とする声も出ました。
調査チームは東北電に対し、追加資料の提出を要請。論点を絞り込み、次回会合で議論を続けることになりました。