環境省は2月28日、南海トラフ巨大地震が起きた場合、津波や火災で倒壊した建物などのがれきと津波堆積物の総量が最大で東日本大震災の約11倍に当たる3億4900万トンに上るとの推計を明らかにしました。全国の焼却施設や埋め立て施設を利用しても、処理には最長で19年4ヵ月程度かかるといいます。
同省は、東日本大震災で甚大な津波被害が発生し、がれきの量が増えたことを踏まえ、従来の推計方法を見直しました。
津波と火災の被害の度合いを変えて8通りの推計を行ったところ、がれきなどの発生量は、東海地方を津波が襲い、火災被害も大きいケースで最大となりました。がれきは3億2200万トン、津波准種物は2700万トン発生し、がれきは従来推計の2億5000万トンから大幅に増える見込み。全てを処理するには、8年5ヵ月から19年4ヵ月程度かかる見通しです。
がれきと津波堆積物の地方ブロック別の発生量は、近畿1億1800万トン、中部9800万トン、四国8600万トン、九州2700万トン、中国1600万トン、関東400万トン。
首都直下地震では、がれきの推定発生量は最大1億1000万トンに上りました。