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核燃 むつに搬入容認/青森県知事が協定締結表明 搬出の保障なく中間貯蔵

 青森県むつ市にある使用済み核燃料中間貯蔵施設について、宮下宗一郎知事は29日、同施設の操業開始に必要な安全協定を県、むつ市、事業者のリサイクル燃料貯蔵(RFS)の3者で締結することを表明しました。

 宮下知事は記者会見で「締結することが妥当」と、8月9日に調印式を行うことを明らかにしました。

 RFSが核燃料の入った金属容器(キャスク)1基の搬入計画を発表して以降、市民団体などが核燃料の搬入中止を自治体や事業者に繰り返し要請。「核のゴミ捨て場にするな」と声を上げてきました。安全協定は貯蔵後の搬出先を明確にしておらず、県民説明会では「一時的ではなく永久貯蔵になるのでは」と懸念の声が相次ぎました。

 宮下知事は搬出先の問題について、経済産業相が六ケ所村の再処理工場と言及したことを受けて、記者会見で「核燃料サイクルの輪の一つが完成することは非常に大きい」と述べました。

 知事の表明を受け、日本共産党県議団の安藤晴美代表は、再処理工場は操業できるかどうかも未定で核燃料サイクルは破綻していると指摘。「搬出先を六ケ所再処理工場として“良し”とするには大いに疑問がある。再処理工場に持ち込む保障がないものを一時保管することはできない。原発再稼働のための核燃料搬入はあってはならない」と批判しました。

 同日には、むつ市の市民団体が締結の再考を、むつ市長に申し入れています。

(「しんぶん赤旗」2024年7月31日より転載)