3月12日、福島原発避難者訴訟(早川篤雄原告団長)の仙台高裁判決を受け、原告、弁護団、支援者らは口ぐちに喜びと今後の運動への決意を語りました。
早川篤雄原告団長は裁判所の門前で、「『正義が通った』と感激し、震える思いで判決を聞いていました。想像以上の判決です。人間の良識を信じて訴えてきたことが報われました」と述べ、涙をこぼしました。
記者会見で早川団長は、「判決を東電に実行させるためのたたかいが重要になってきます。これからは、奪われた地域と生活を取り戻すたたかいです。今日の判決を起点とし、正義が通るよう頑張っていきましょう」と呼びかけました。
原告弁護団の広田次男共同代表は、「裁判所は生きていたと感じています。これまで14万を超える人びとが避難生活を余儀なくされましたが、提訴している人はその1割にも満たない状況です。この判決を避難者全員に水平展開していく大運動のために、力を尽くしていきたい」と決意を語りました。
各都道府県の原発訴訟原告団も応援に駆け付け、報告集会で「政府におもねる判決の繰り返しを断ち切ってもらえた」「大きな勇気をもらった」「涙が出るくらい希望のある判決です」と喜びの声をあげました。
いわき市民訴訟の伊東達也原告団長は、「いわき市でもこの判決を伝え、これまで裁判に立ちあがれなかった人びとも含めてみんなで『東電にはっきり謝罪させよう』と声をあげていきます」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2020年3月13日より転載)