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元助役の警備会社が独占受注・・1億5千万円を随契で/福井・高浜町

 関西電力幹部らに金品を贈った福井県高浜町の森山栄治元助役(死去)が取締役だった警備会社が、同町から20年間にわたり入札を経ない随意契約で580件を超える業務を受注していたことが11月22日、分かりました。同日、町の特別監査で報告されたもの。契約金額は少なくとも約1億5000万円に上ります。報告は一部の随契について不適切だと指摘しています。

 この警備会社は「オーイング」(同町)。同社は、関電からも業務を受注しています。特別監査によると、2000年度から19年度までの20年間で、清掃、警備、受付業務などで少なくとも585件、約1億5000万円を町から受注。うち583件が随契だったことが確認されています。

 当初、庁舎と各公民館などの清掃業務のみでした。警備業務は03年度から海水浴場などで受注を開始。最初は約170万円だった警備業務の受注額が、13年度から増加し、19年は約740万円に。報告は、一部の契約について「随意契約とする理由薄弱」と指摘しています。

 森山氏が顧問だったとされる「吉田開発」(同町)も監査対象に。報告によると00年度からの20年間で、少なくとも136件、約19億円の工事を受注。ただ報告は、いずれの契約も「適切に処理されており、職員の恣意(しい)や外部圧力によってゆがめられたものは認められなかった」としています。

 古い年度の資料は廃棄されており、監査では職員への聞き取りなどで補ったとしています。

(「しんぶん赤旗」2019年11月23日より転載)