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東海第2原発 再処理施設 危険性を無視・・藤野議員 規制委は許可取り消せ & 東海第2原発 県民世論に応え廃炉に・・笠井議員 運転延長を批判

東海第2原発 再処理施設 危険性を無視・・藤野議員 規制委は許可取り消せ

質問する藤野保史議員=11月29日、衆院原子力問題特委

 日本原子力発電東海第2原発が新規制基準に適合していると認めた原子力規制委員会の審査について、日本共産党の藤野保史衆院議員が11月29日、原子力問題調査特別委員会で質問に立ちました。東海第2原発に近接する使用済み燃料の再処理施設の危険性を考慮した審査が行われていない問題を指摘。規制委の更田豊志委員長に、9月に決めた許可の取り消しを求めました。

 東海第2原発から2・8キロに位置する日本原子力研究開発機構の東海再処理施設には、358立方メートルの高レベル放射性廃液が五つの貯蔵槽で冷却されています。規制委はこの廃液の危険性について、冷却機能を失うと、放射性物質が外部に放出される危険性を認めました。藤野氏は、機器配管の腐食・破損などによる漏出の危険性があることや廃液の固化に原子力機構が10年半かかるとしていることを指摘し、長期にわたり危険と隣り合わせとなると強調しました。

 また藤野氏は、規制委が今月28日にまとめた周辺原子力施設で起こる事故の影響を審査で「考慮する」とした考え方の文書を示し、東海第2原発の審査で東海再処理施設を周辺原子力施設として位置づけたのかただしました。更田委員長は「影響が十分小さいと工学的な判断し、対象から外した」と述べました。藤野氏は、「とんでもない運用がされている。許可を取り消すべきだ」と迫りました。

(「しんぶん赤旗」2018年11月30日より転載)


東海第2原発 県民世論に応え廃炉に・・笠井議員 運転延長を批判

質問する笠井亮議員=11月28日、衆院経産委

 日本共産党の笠井亮議員は11月28日の衆院経済産業委員会で、原子力規制委員会が運転開始から40年となる日本原電・東海第2原発の運転延長を認めたことについて、「原子力の規制当局が『事業者の虜』となってきた過ちを繰り返すのか」と批判。「茨城県民・国民世論に応え、再稼働を許さず、廃炉にすべきだ」と主張しました。

 原発の運転期間は原則40年間ですが、原子力規制委員会は9月、東海第2原発が新規制基準に適合しているなどと許可。運転期限切れ目前の今月7日、20年運転延長を認可しました。新規制基準では、火災防護対策として難燃ケーブルへの交換を原則としており、適合性審査会合は「燃えやすいケーブルを使用していることが、安全レベルがすでに低下していることになる」と指摘しています。

 笠井氏は、東海第2原発では、交換率を52%にとどめようとしていることを指摘。全てのケーブル交換は困難という原電の意をくみ「大原則を変えたのか」とただしました。原子力規制委員会の更田豊志委員長は「防火シート等をケーブルに巻くことで十分な火災防護対策となることを確認して許可・認可した」と強弁しました。

 笠井氏は、東海第2原発の運転延長を認可する直前に、東電・柏崎刈羽原発でケーブル火災が発生し、火災原因もわかっていないとして、「原発の『運転期間40年』の原則を原子力規制委員会が形骸化させている。既設の原発の存在を守り、再稼働を後押ししている」と批判しました。

(「しんぶん赤旗」2018年11月30日より転載)