日本共産党の高橋千鶴子議員は12月8日の衆院東日本大震災復興特別委員会で、自民党の「電力安定供給推進議員連盟」事務局長として原発の早期再稼働を求めてきた高木毅復興相の閣僚としての資質をただすとともに、東京電力福島第2原発の廃炉を求めました。
高橋氏は、高木復興相が就任会見でも、東日本大震災の被災県にある福島第2原発と東北電力女川原発の再稼働について「(新規制基準に適合すれば)再稼働を進めていく」と発言していることを指摘。福島県議会では福島県内の原発全基廃炉を求める請願を採択していることをあげ、「民意を踏まえるなら、再稼働するべきではない」と迫りました。
しかし、高木復興相は「さまざまな意見を総合的に勘案しながら事業者が判断するもの」と述べ、再稼働を否定しませんでした。
高橋氏は、福島第2原発では不適切な報告処理が見つかり、原子力規制委員会の立ち入り検査を2度も受けていることを指摘。「福島第2原発の状況は再稼働どころか、新規制基準の申請以前の状態だ」と強調しました。
これに対して原子力規制委員会の田中俊一委員長は「できることなら(立ち入り検査による報告の)再補正のプロセスはしない方がいい」と答えました。
高橋氏は、福島第2原発は必要最小限の復旧にとどめ、東電は福島第1原発の事故収束に集中すべきだと述べ、被災者の声に応えて廃炉にするよう改めて強調しました。
(「しんぶん赤旗」2015年12月9日より転載)