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再処理工場完成 2年超延期・・日本原燃 適合性審査長引く

 日本原燃は11月16日、2016年3月に予定していた使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)の完成時期を18年度上期(4〜9月)に延期することを県や村などに報告し、原子力規制委員会にも届け出ました。稼働の前提となる規制委の新規制基準の適合性審査が長引いていることが主因。延期は23回目になります。

 ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料工場(六ケ所村)の完成時期も17年10月から19年度上期(4〜9月)に延期します。同工場の延期は5回目になります。

 再処理工場は、原発の使用済み核燃料から、ウランと、毒性の強いプルトニウムを取り出す施設。政府は核燃料サイクルの中核と位置づけていますが、トラブルが相次ぎ、原発以上に危険だと指摘されています。

 日本原燃は、安全対策工事や国の使用前検査などにも一定期間を要すると判断し、今後約2年半かけ、新規制基準への適合に必要な緊急時対策所や貯水槽を新設するといいます。

 原燃は14年1月、規制委に審査を申請。当初は同年10月の完成を目指していましたが、重大事故対策などに関する指摘が相次ぎ、16年3月に延期していました。ただ、その後も審査は想定通り進まず、終了時期が見通せない状況となっています。

(「しんぶん赤旗」2015年11月17日より転載)