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美浜3号機に注力・・適合性審査 関電社長に規制委

 原子力規制委員会は10月26日、美浜原発3号機(福井県美浜町)の審査が資料提出の遅れで来年の期限までに終わらない可能性があるとして、関西電力の八木誠社長を呼んで面談しました。

 関電は大飯、高浜、美浜の3原発7基について、新規制基準への適合性審査を申請。3原発5基の審査が継続しています。特に美浜原発3号機、高浜原発1、2号機(同県高浜町)は、運転開始から40年前後です。

 原子炉等規制法では、原発の運転は原則40年までで、運転開始40年を超えない日までに規制委による認可を受けた場合、60年までの延長が認められています。高浜原発1、2号機は来年7月が認可期限で、美浜原発3号機は来年(2016年)11月30日まで。それまでに新規制基準への適合性と延長認可が必要です。

 美浜原発3号機は、審査で想定する地震動が引き上がりましたが、耐震評価について提出されていません。

 八木社長は「バランスよく効率的な審査をお願いしたい」と繰り返し述べ、5基の審査を同時並行で進めるよう求めました。

 しかし、規制委側は、多くの職員を既に関電の審査に割いていると強調。更田(ふけた)豊志委員長代理は「事実上、同時並行で進めることができない。法的な期限がある以上、美浜3号機に力を注ぐことになる。大飯3、4号機に影響が出る」としました。

 田中俊一委員長は、美浜原発3号機にかなり力を注いでも、「許可が確実かどうかは約束できない」と指摘しました。

(「しんぶん赤旗」2015年10月28日より転載)