東京電力は10月5日、福島第1原発1号機建屋を覆うカバーについて、屋根部分の解体を終えたと発表しました。最上階にある使用済み核燃料プール周辺の放射線量やがれきの状況などを調査し、2016年度末までに壁面部分の解体を終え、内部のがれき撤去を始める方針。燃料プールからの核燃料取り出しは20年度開始の予定です。
東電によると、5日午前7時5分ごろから約35分かけ、大型クレーンで最後の屋根パネルを外しました。11月中旬まで燃料プール周辺を調査した後、放射性物質の舞い上がりを防ぐ散水設備の設置などを進めます。壁面の解体は16年度に始める見通しです。
1号機は事故時の水素爆発で建屋が吹き飛んだため、カバーを設置。燃料プールに残る核燃料を取り出すには内部のがれきを撤去する必要があり、東電は昨秋からカバーの解体を進めていました。
(「しんぶん赤旗」2015年10月6日より転載)