【ニューデリー=時事】世界3位の温室効果ガス排出国のインドは10月1日、2005年を基準とし、30年までに国内総生産(GDP)当たりの温室ガス排出量を33〜35%削減するとの目標を国連に提出しました。総排出量に上限は設けませんでしたが、再生可能エネギーを積極的に導入するとともに、省エネ化と植林を進めることを柱としました。
11〜12月にパリで開かれる国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)に向け、各国は20年以降の温室ガス削減目標の提出を求められています。インドの公表により、主要排出国の目標がほぼ出そろいました。
インドは今後7年間で太陽光や風力による発電容量を1億7500万キロワットに増やし、30年までに総発電量の4割を非化石エネルギーで賄うと明言。エネルギー効率の良い交通インフラを整備するなどして省エネ化を進めるとともに、将来的に国土の33%を森林で覆うことを目指します。
一方、「十分な資金と適切な技術がなければ、地球規模の温暖化対策はむなしい夢に終わってしまう」と指摘。先進国に対し、20年までに途上国側に官民合わせて年間1000億ドルを支援するとした過去の合意の履行を求めました。
(「しんぶん赤旗」2015年10月3日日より転載)