電気事業連合会の八木誠会長らと懇談(9月2日)した宮沢洋一経済産業相は、九州電力川内原発1号機の再稼働に関連し、他の原発についても「しっかり対応していただき、早く(新規制基準への)適合性が認められることを期待している」とのべ、電力各社に再稼働に向けた対応を急ぐよう求めました。
○・・関西電力社長でもある八木会長は「電力需給などの課題を解消するためには、何よりも再稼働が重要だ」と応じました。「電力需給」論は、2度の夏場を「原発ゼロ」で乗り切ったことからも通用しません。同社は、高浜、大飯などの再稼働に執念を燃やしています。
民意無視の政治
○・・ことし4月、福井地裁は、政府が「世界最高の基準」と繰り返す新規制基準について「緩やかにすぎ、これに適合しても本件原発の安全性は確保されていない」と厳しく断罪。高浜原発3、4号機の再稼働差し止めを命じる仮処分決定を出しました。世論調査でも、再稼働反対の声が過半数です。これこそ国民の声です。
○・・再稼働した川内原発は、避難計画や火山対策の不備を指摘する専門家や住民の声を政府も電力会社も無視しています。民意無視の政治に怒りが高まるばかりで各地の原発なくせの行動でも最近、目立つのは「アベやめろ」のプラカードです。
(忠)
(「しんぶん赤旗」2015年9月10日より転載)
(見だし=山本雅彦)