東京電力は8月18日、福島第1原発の外洋へ直接通じる排水路から、構内の放射性物質に汚染された雨水が流出したと発表しました。この排水路の水は港湾内に流れる別の排水路ヘポンプで移されていますが、一部がくみ上げのために設置されたせきを越えて外洋に流出したといいます。
汚染した雨水の流出は17日午後9時24分から4分間、監視カメラの映像で確認されました。直前の10分間で3ミリの雨が降っていました。ポンプは、全8台のうち、流出が始まった時点で4台、流出が止まった時点で6台が稼働中でした。東電は同日、くみ上げ用ポンプがフル稼働しなかったことが原因と発表しました。
外洋へ直接通じるこの排水路は、大雨が降ると汚染した雨水の流出が相次いでいます。
7月16日に流出した際は、排水路の水から放射性セシウムが1リットル当たり830ベクレル、全ベータ(ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質)が同1100ベクレル検出されました。
この排水路は出口を港湾内に付け替える工事が進んでおり、今年度内に完了する予定。
(「しんぶん赤旗」2015年月8日19より転載)