日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > 関電と規制委で意見相違・・地震想定 美浜原発の審査

関電と規制委で意見相違・・地震想定 美浜原発の審査

 原子力規制委員会から、新規制基準への適合性審査で耐震設計の基本となる地震想定(基準地震動)を8月末までに確定することを求められている関西電力美浜原発(福井県美浜町)の審査会合が7月3日、開かれました。

 周辺で発生する地震の震源の深さを4キロに想定している関電に対し、規制委側は、データの信頼性に疑問があると指摘し、大飯、高浜両原発と同じ3キロにすべきだとしましたが関電は見直す考えを示しませんでした。

 会合で、関電は震源の深さを4キロに設定した同原発の地下構造を改めて説明。規制委は、データ不足などを指摘し、「総合的に判断すべきだ」と、より浅く想定するよう求めました。また、規制委は美浜原発の審査の時間が限られていることを説明し、速やかな対応を求めました。

 美浜原発は運転開始から40年を迎える老朽原発。関電は20年の運転延長を検討しています。そのため、原子炉等規制法では、来年11月までに新規制基準への適合を確認した上で、別に設備の劣化状況の調査結果などを踏まえた認可が必要です。

 審査期聞が限られているため、1日の規制委で、田中俊一委員長は「(規制委と関電の)意見の違いも目立っている」「先の見えない審査をいつまで続けるのか」と述べ、8月までに基準地震動を確定しなければ、審査を打ち切る可能性を示唆しました。

(「しんぶん赤旗」2015年7月4日より転載)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です