昨年(2014年)9月に東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)で高濃度の放射能汚染水がタンクの連結弁から漏えいした問題で、東電は、タンクの水張り試験の際、弁内の密封室に残留した水が冬季の低温により凍結し、亀裂が生じたことが原因と説明していることが分かりました。6月17日の原子力規制委員会で報告されました。
東電の報告によると、2013年11月にろ過水を用いた二つのタンクの水張り試験後、タンクと連結管の水抜きを実施しました。しかし、弁を閉止したままだったことから、弁内の密封室にろ過水が残留。また、弁や連結管には保温材が取り付けられていましたが、弁が水抜きしたタンク近くに取り付けられていたことから、タンクを通して外気温の影響を強く受けました。冬季の低温により密封室内の水が凍結、膨張し、亀裂を生じたとしています。その後、14年9月に汚染水を移送したことで、漏えいしたとしています。
(「しんぶん赤旗」2015年6月18日より転載)