東京電力福島第1原発事故で、福島復興指針の改定が6月12日に閣議決定されたことを受け、ふくしま復興共同センター(代表委員=斎藤富春福島県労連議長)は15日、国会内で政府に緊急要望しました。
要望書は、▽営業損害賠償の継続▽避難区域外からの自主避難者への住宅提供の継続▽再除染、森林除染の方針の早期策定―などを求めています。
営業損害賠償について経済産業省側が、「東電が2年分を一括払いし、その後は個別対応」との考えを示したのに対し、同センターの藤倉英一事務局次長は、「従来通り営業できるようになる見通しなどない。賠償の終期を決めるのはおかしい」と批判しました。
自主避難者への住宅提供期限を2017年3月末まで1年のみ延長することで国と県が合意したことについて、日本共産党の神山悦子県議団長は、「避難者は数年で帰れる状況ではない。国は絶対に支援の手を放してはならない」とのべました。
森林除染について環境省側は、実証試験と研究を踏まえて方針を決めると説明。参加者からは、「森林からの再汚染が不安で帰還できないという声が多い。2年後に避難指示を解除するというのにそんなテンポでは遅い」との声が相次ぎました。
日本共産党の高橋ちづ子衆院議員と倉林明子参院議員が同席しました。
(「しんぶん赤旗」2015年6月16日より転載)