福島市の福島大学で開かれた「第2回『原発と人権』全国研究・交流集会in福島」が4月6日、分科会での討論と集会アピール採択を行い閉会しました。
(1)被害者訴訟原告団・みんなで交流~私たちが求めるもの、私たちが目指すもの(2)原発事故被害の賠償―損害と責任(3)脱原発を実現するために(4)原発事故報道3年、伝えたこと伝えられなかったこと(5)人類は核と共存できない~脱原発と核兵器廃絶・国際ネットワーク、の分科会で約530人が討論しました。
「被害者訴訟原告団・みんなで交流」の分科会では、福島原発事故で被害を受け、国と東京電力に原状回復と完全賠償を求める全国各地の原告団が交流。現在、5000人以上の被害者が13カ所の裁判所に提訴し、今後も増える予定です。
南相馬市から神奈川県に避難している、かながわ原告団の女性は「いつ帰れるのか。桜の季節だが、花見をする気持ちになれない。東電と国の責任を裁判でうんとしゃべりたい」とせつせつと訴えました。
各地の多彩な取り組みが報告されました。最多の2600人が参加する「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟の原告団は、模擬裁判・報告集会、パレード、訴状の本作成など活発に活動。裁判時に託児を引き受ける「サポーターズ」(関西原告団)など訴訟支援の組織づくりも進んでいます。公害訴訟の原告や弁護士もたたかいの経験を述べ、原発訴訟原告団を激励しました。
全体会で参加者は「失われた人権の回復を求め続け」ていくとともに「『脱原発』の運動との連携を深め、国際的な連帯・共同の中で原発問題の解決を考えていく」との「集会アピール」を採択しました。