政府が今春にも再稼働を狙う九州電力川内(せんだい)原発の事故に備えた避難経路や退避施設を視察するとして、望月義夫原子力防災担当相が1月19日、鹿児島県薩摩川内市を訪れました。視察先となった同市のオフサイトセンター前では、再稼働に反対する住民ら20人が「ずさんな『避難計画』のままで再稼働などありえません」「原発再稼働大反対」などと書いた横断幕やプラカードを掲げ、抗議しました。
川内原発建設反対連絡協議会の鳥原良子さんはハンドマイクを握り、「市民の声を十分に聞いてもらいたい」と力を込めました。
日本共産党の井上勝博市議は、「原発から10キロ以遠の要援護者の避難計画がいまだ決まっていない中で再稼働を許すことは絶対にできない」と防災態勢の不備を強調しました。
住民らは望月担当相の車列に向かい、「川内原発再稼働反対」「福島見捨てるな」とコールし続けました。
抗議行動に参加した男性(45)は、「川内は最初の再稼働と聞くが、私たちの声をもみ消さないでほしいし、丁寧に説明するべきだ」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2015年1月20日より転載)