鹿児島県は10月22日、九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県薩摩川内市)についての5回の住民説明会を踏まえ、補足的な説明会を29日午後7時から8時40分の予定で、日置市伊集院文化会館で開くことを発表しました。
同原発30キロ圏内の4市1町で9日から20日にかけて開かれた住民説明会では、再稼働にむけた九州電力の申請が新規制基準に「適合」するとした原子力規制委員会の審査結果についての質問に限られました。避難計画や再稼働の是非にかかわる質問は最初から受け付けられず、どの会場でも抗議の声が上がりました。
補足説明会は県が主催し、経産省資源エネルギー庁、内閣府、県の担当者のほか、九州電力の副社長が説明する予定です。先の説明会と異なり、原子力規制庁の担当者は出席しません。
定員は約1200人で先着順。参加対象は先の説明会に申し込んだ約3000人に限っています。
先の住民説明会で「時間が短すぎる」と批判が多かったにもかかわらず、質疑応答は30分しか予定していません。
川内原発説明会 希望者の全員参加・・十分な質疑応答を/3・11集会実行委が要望
川内(せんだい)原発の再稼働について、補足の住民説明会が開かれることをうけ、「ストップ再稼働! 3・11鹿児島集会実行委員会」(県内93団体で構成)は10月23日、伊藤祐一郎知事あてに、希望者全員の参加や、インターネット中継の実施を求める要望書を提出しました。
29日に行われる補足の説明会は、先の説明会に参加を申し込んだ3000人に対象者が限定されています。同実行委員会は、こうした限定なく、希望すれば参加できるよう要求したものです。
要望書では、▽質疑応答で1人1問、再質問をさせないとの制限を設けない▽質疑応答を30分とする時間制限はやめる▽参加者の理解が深まったかどうか把握するためのアンケートの実施―などを求めました。
日本共産党の、まつざき真琴県議は「緊急に議会を開く理由はなく、あまりに拙速だ。(工事計画認可などの)規制委員会の審査は終わっておらず、11月上旬には県議会の各委員会の視察も予定されている。そのような中で臨時議会に応じることはできず、許されない」と話しました。
(「しんぶん赤旗」2014年10月25日より転載)