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福島第1トレンチ汚染水・・東電 凍結のみの止水断念 & 志賀原発破砕帯で専門家がデータ要求

14-10-04syasui 東京電力は、福島第1原発の2、3号機タービン建屋から海側に延びる配管トレンチ(トンネル)にたまった高濃度放射能汚染水を抜きとる工事について、凍結のみによって止水する方針を断念しました。原子力規制委員会の専門家会合は10月3日、充填(じゅうてん)材ですき間を埋める追加対策を了承したものの、専門家からは疑問が相次ぎました。

 トレンチには計1万1千トンの汚染水がたまっています。東電は建屋とトレンチの接合部を凍結・止水して汚染水を抜き取る方針で、4月末から凍結工事をしてきました。しかし、5ヵ月たった現在も完全に凍結させることができていません。

 この日の会合で東電の担当者は、追加の凍結管の設置などによっても完全な凍結ができていないと報告。凍結は継続して行い、追加対策として、水の中で固まる速さが異なる3種類の充填材を投入し、すき間を埋めて止水する方針を説明しました。

 出席者からは、「充填材で本当に間詰めできるのか。すき間ができることにならないか」(規制委の更田豊志委員長代理)「失敗は許されないので、十分な検討を」(橘高義典首都大学東京・大学院教授)などの疑問が出ました。東電は、来月から充填材の投入と止水を進め、来年1月までには汚染水の除去を完了させたいとしています。

 

「コントロール」に程遠く

解説・・難航する2、3号機領海側配管トレンチの高濃度放射能汚染水抜き取り工事について、3日の原子力規制委員会の専門家会合は、充填(じゅうてん)材投入という東電が示した追加対策を了承しました。これは、「凍結だけによる止水はあきらめるということ」(更田委員長代理)を意味します。

 トレンチにたまっている汚染水は、早くから海や地中への流出の可能性が指摘されており、その除去は急務です。加えて、国と東電が汚染水の増加抑制策の柱にすえる「凍土遮水壁」もトレンチと交差するため、汚染水除去の遅れは凍土壁計画のスケジュールにも影響します。

 工事開始から5ヵ月たった現在も凍結・止水させることができていないことは、汚染水が「コントロールされている」(昨年9月の安倍晋三首相の発言)などとは程遠く、原発事故の収束の難しさを示しています。

 凍結工事の事前試験で凍結の支障となる水の流れを考慮しなかったなどの見通しの甘さを東電自身も認めています。凍結管の追加、氷とドライアイスの投入などの対策をしても凍結できず、専門家会合でも「泥縄的対応」と批判されてきました。

 止水工事を進めるにあたっては、東電任せにせず、英知の結集と十分な検討が求められます。

(細川豊史)

 

志賀原発破砕帯・・データの追加、専門家が要求

 原子炉直下などを走る破砕帯(断層)が活断層と指摘されている北陸電力志賀(しか)原発(石川県志賀町)について、原子力規制委員会の専門家チーム(座長・規制委の石渡明委員)は10月3日、第3回評価会合を開き、北陸電に求める追加のデータなどについて議論しました。

 これまで、北陸電力が敷地内の8本の破砕帯は活断層ではないと主張。これに対し、専門家は「北陸電の説明を受け入れることはできない」などとして、現在のデータで活断層を否定することはできないと指摘しています。

 会合では論点ごとに、専門家が北陸電の調査や説明の疑問点、どのようなデータが必要かについて議論。

 「能登半島の構造発達史を整理し、敷地内の破砕帯の位置づけを定量的に示してほしい」などの意見が出ました。

(「しんぶん赤旗」2014年10月4日より転載)

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