「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟原告団と弁護団は9月10日、福島市内で記者会見し、新たに1285人が第4次提訴を福島地裁におこなったことを明らかにしました。同訴訟の原告数は3865人となりました。
今回の提訴によって福島県59市町村すべてから原告が加わった「オール福島」の訴訟となりました。
この日、原告に加わった川俣町の遠藤幹也さん(90)は、東芝関連の会社で原発建設に携わった技術者でした。「東海村の原発をつくるときに参加しました。全国各地の原発建設にかかわってきて、今回の福島原発事故は自分の考えが間違っていたことをつくづく感じさせました。反省を込めて原告になりました」と、訴訟に加わった思いを語りました。
矢祭町の蓮見寿明さん(64)は「町を流れる久慈川の清流が放射能に汚染され、アユが取れなくなりました。釣り人が少なくなりました。山も汚染され、イノシシが被害。山菜やキノコも売れなくなりました。経済的な打撃は大きい」と、原告になった動機を話しました。
原告団と弁護団は提訴に当たって「被害者である原告の団結によって、法廷の内外で、原発事故による被害を、さらに、国と東京電力の加害責任をあますところなく明らかにし、被害者の救済と、二度と原発事故の被害を繰り返さないことを実現していく決意です」とコメントを出しました。
(「しんぶん赤旗」2014年5月11日より転載)