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トレンチ凍結困難か・・福島第1 東電、データ公表拒否

 福島第1原発2号機トレンチ(ケーブルなどの地下管路)で、汚染水抜き取りを目的としたタービン建屋との接続箇所の凍結作業が難航している問題で、東京電力は8月14日、現状は凍結条件を達成できていないとの見方を示しました。8月中旬までに凍結の効果を示すとしていましたが、事実上困難とみられます。

 東電廃炉推進カンパニーの川村信一広報担当は同日の記者会見で、トレンチ内の汚染水の水面付近で温度低下が緩慢な状態が継続していると説明。東電の解析で、凍結の条件である5度以下の状態を2週間継続するという目標について「満たすには至っていないのではないか」と述べました。

 一方、「(現場から)手応えは少しあるようなことは聞いている」と発言。「水温を下げて凍らせるところまで実施したい」と、現時点で方針変更しない考えを強調しました。しかし、水温などの具体的データについては、19日に開かれる原子力規制委員会の検討会で東電の考察と共に提供するとして、それまでは公表を拒否しました。

 2号機トレンチには汚染水が5000〜6000トンたまっているとされ、地中に漏れ出している可能性も指摘されています。同様に汚染水がたまっているタービン建屋からの流入を阻止するため、まずは凍結して水の行き来を遮断する計画でした。これまで約300トンの氷と数トンのドライアイスが投入されましたが、凍結に至っていません。

(「しんぶん赤旗」2014年8月16日より転載)

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