静岡市葵区で8月2日、中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の再稼働を阻止しようとシンポジウムが開催されました。「フクシマを教訓に何を学ぶのか〜浜岡原発事故で逃げ切れるのか」をテーマに馬場有(たもつ)・福島県浪江町長、西原茂樹・牧之原市長、小野登志子・伊豆の国市長が発言し、400人余が聞き入りました。
主催は浜岡原発再稼働反対や原発ゼロをめざす県内41団体が情報交流で連携する「浜岡原発の再稼働を許さない静岡県ネットワーク」です。静岡県労働組合評議会などで構成する、「浜岡原発廃炉・日本から原発をなくす静岡県連絡会」も参加しています。
馬場町長は福島第1原発事故で全町民避難が続いている状況など説明し、「事故がおこればみんなバラバラになり、伝統芸能もダメになる。浜岡で同じことをおこしてほしくない。福島原発事故の原因究明もしていないのに原発再稼働なんて大きな間違いです」と強調しました。
西原市長は「御前崎市のすぐ隣の市として企業や市民に意見を聞き、議会で浜岡原発永久停止決議に至った。東海地震による直下型の地震がある浜岡は危険。再稼働が許せる安全など担保できるわけがない」と語りました。
脱原発をめざす首長会議会員の小野市長は「『原発は堅い岩盤の上にあるのだから大丈夫』という電力会社の説明に昔からずっと疑問をもっていた。観光のまち伊豆の国市を原発被害から守りたい」と述べました。
「脱原発をめざす首長会議」世話人の三上元・湖西市長、元東芝社員で浜岡原発1〜3号機の基本設計を担当した渡辺敦雄・山梨地方自治研究所理事が来賓あいさつしました。
(「しんぶん赤旗」201年8月3日より転載)