東京電力福島第1原発5号機で使用済み燃料プールの冷却に使用する設備の配管から海水が漏れた問題で、東電は7月30日、配管の内側を覆うゴム製の腐食防止材が剥がれたため、配管の腐食が進み、穴が開いたことが原因と発表しました。東電は同日午後、穴の開いた配管を交換し、この設備による燃料プールの冷却を再開しました。
東電によると、この設備では通常運転時、燃料プールのほかに、原子炉周辺にあるモーターなどの熱も除去しています。原発事故以降は原子炉の運転が停止したため、配管内の弁を通常より閉じて冷却用の海水をせき止め、流量を減らした状態で運用していましたが、弁周辺の腐食防止材に水圧がかかり剥がれたといいます。
海水漏れは6日に発覚しました。東電は原因を調べるため燃料プールの冷却を停止。8日以降は原子炉の冷却設備を利用し、燃料プールと原子炉を交互に冷やしていました。
(「しんぶん赤旗」2014年8月1日より転載)