四国電力は7月25日、原子力規制委員会で規制基準の適合性審査を受けている伊方原発3号機(愛媛県)について、事故時の拠点となる緊急時対策所を新設すると発表しました。地震の揺れの想定(基準地震動)を見直した結果、従来の施設では問題があると判断しました。
新たな対策所の完成は2015年1月以降といいます。
四電は審査で、基準地震動を570ガルから620ガルに変更。これに基づき計算したところ、現在の対策所を支えるコンクリートのくいの一部が割れたり剥がれたりすることが判明しました。9月から新たな対策所の建設に着手し、工期は5〜6ヵ月を見込んでいます。
規制委は620ガルの想定を了承していません。四電は「1000ガル程度の揺れに耐えられる余裕のあるものにする」と話し、規制委の判断を待たずに着工する考えを示しました。
(「しんぶん赤旗」2014年7月27日より転載)