東京電力は7月19日、福島第1原発5号機の原子炉建屋5階で、使用済み燃料プールの放射性物質を含む水とみられる水が約100リットルたまっていると発表しました。5号機は6日も、別の場所で海水漏れが見つかり、燃料プールの冷却を停止するトラブルがあったばかりです。
東電によると同日午前1時半ごろ、5号機5階にある、使用済み燃料を冷やす水が通る配管の弁を収めた2カ所の箱に合わせて約100リットルの水がたまっているのを社員が見つけました。
水を分析したところ、放射性のコバルト60が1リットル当たり2100ベクレルなど、燃料プールの水と同じレベルの濃度の放射性物質が含まれていました。水を抜き取り、状況を見たところ、弁からの漏えいはなかったといいます。東電は、水たまりの原因を調査しています。
5号機は6日、建屋1階の配管の弁から、燃料プール内の水を除熱する海水が漏れているのが見つかり、燃料プールの冷却を停止。
現在、プール内の燃料を冷やすため、原子炉を冷やす系統を応急的に使い、原子炉と燃料プールの冷却を交互に切り替えています。同日午後3時半から燃料プールの冷却に切り替えたところ、弁からの漏えいがなかったといいます。
浜岡原発モニターで異常・・計器の試作動か
中部電力は7月18日、停止中の浜岡原発(静岡県御前崎市)で同日午後2時ごろ、第2焼却炉の排気に含まれる放射性物質の濃度を調べるモニターが、自然放射線の濃度を超える数値を計測したと発表しました。焼却炉の運転を止めてモニターに設置されたフィルターを分析したところ、放射性物質は検出されませんでした。
モニターは平常値に戻っており、同社は計器の故障の可能性もあるとみて、調査を進めます。
(「しんぶん赤旗」2014年7月20日より転載)