首都圏反原発連合(反原連)は18日、110回目の首相官邸前抗議行動を行いました。原子力規制委員会が16日に九州電力川内(せんだい)原発について、事実上の「合格証」である審査書案を提示してから初めての行動で、2500人(主催者発表)が参加。「安全だとの結論が出れば、再稼働を進めていきたい」という安倍晋三首相に、「再稼働反対」「原発やめろ」と声を上げました。
東京都内から参加した女性(59)は「原発は危険なエネルギーです。一握りの人の金もうけのために原発を進めようとする政治をこのままにしておくわけにはいきません」といいます。
「日本のデモの様子を知りたい」と台湾から来た国立大学教授(48)と大学院生(26)は「福島の事故のあと台湾でも22万人が原発反対のデモをし、台北でも毎週金曜に行動しています」「国民一人ひとりが声を上げていくことが大切です」と口々に話しました。
「川内原発再稼働反対」のプラカードを持った川崎市の男性(71)は「規制委員長が『(規制基準を満たしても)安全とは言いません』とはあまりにも国民をバカにしている。事故が起きたら誰が責任を取るのか」と憤ります。
小池・吉良両氏 全原発廃炉訴え
日本共産党の小池晃副委員長(参院議員)と吉良よし子参院議員は18日、原発に反対する首相官邸前抗議行動に参加して、国会正門前でスピーチしました。
小池氏は、「福島第1原発が現在どうなっているか分からないのに、世界最高の規制基準なんてつくれるはずがない。住民の避難計画もできていない」と強調。「すべての原発を廃炉にするため、頑張りましょう」と呼びかけました。
吉良氏は、「ドイツの国会議員と懇談したが、ドイツは原発ゼロを決め、最終処分場の基準も市民のジャッジで決める。これが民主主義のありかたです」と訴えました。
(「しんぶん赤旗」2014年7月19日より転載)