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規制委「津波で電源喪失」・・福島第1・1号機中間報告書案

 東京電力福島第1原発の事故を分析する原子力規制委員会の検討会が7月18日開かれ、国会事故調報告書で指摘された未解明問題を検討した結果を取りまとめた中間報告書案が示されました。1号機の電源喪失について「津波による浸水が原因」と結論づけています。

 1号機の非常用電源が失われた原因について、国会事故調は、2系統ある非常用電源の機能が失われた時刻にズレがあったことから、津波ではない可能性を指摘していました。

 中間報告書案は、国会事故調の報告後に判明した記録や現地調査を踏まえ、津波による浸水で機能喪失に時間差が生じたのは、配電盤の位置の違いによるとしています。

 また、1号機で地震によって小規模漏えいが発生した可能性について、地震発生から津波到着までの間に漏えいが発生したことを示すデータは見いだせないとしています。

 このほかに、小規模漏えいにより逃がし安全弁が不作動となった可能性については、逃がし安全弁が作動していたと考えることが妥当と評価しています。

 国会事故調では、1号機非常用復水器(IC)の冷却材がもれていないかを確認するために、運転員がICを止めたと証言したことから、ICが破損した疑いを指摘しています。この問題については、国会事故調の証言・調書などの閲覧が、手続きなどが国会で確定していないため、閲覧できなかったとしています。

 報告書は、国会事故調の元委員らの意見を聞いて正式に取りまとめられます。

 同検討会は、昨年(2013年)11月から約8カ月ぶり。規制庁はこの間、4回にわたり現地調査を行ってきました。

(「しんぶん赤旗」2014年7月19日より転載)

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