政策提言を行う市民団体、原子力市民委員会は4月12日、「原発ゼロ社会への道市民がつくる脱原子力政策大綱」を発表し、東京都内で記者会見しました。
大綱は、研究者や環境NGOなどが1年間、議論を重ね、全国での意見交換会を行い発表したもの。▽原発事故の被害▽事故炉の実態▽放射性廃棄物の処理・処分▽原発再稼働を容認できない技術的根拠▽原発ゼロ社会への行程、の五つの分野から提言しています。
座長代理の吉岡斉(ひとし)九州大学大学院教授は、「ひとたび事故が起これば過酷事故となる原発は、倫理的に許されない。法律に基づいて廃止すべき」と強調しました。
ゼロヘの道筋を説明した委員の大島堅一立命館大教授は、原発推進の現在の法制度や行政機構の改変も求めました。
座長の船橋晴俊法政大教授は、11日に政府が発表したエネルギー基本計画について「あまりにも民意と離れた計画」と述べ、大綱を使って「さまざまな立場の人と政策論争を行っていきたい」と話しました。