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原発事故、声と音で・・上田崇順(たかゆき)さん

14-05-26ueda 大阪の毎日放送アナウンサー。福島第1原発事故の収束に携わる労働者の実態に「声」と「音」で迫ったラジオドキュメンタリー「原発作業員が語る2年」が、放送人グランプリ2014の優秀賞に選ばれました。

 「いまだ実感がわかないんです」。作品は日本民間放送連盟賞最優秀賞はじめ各賞に輝きましたが、「作業員たちの労働環境は悪くなる一方」だと顔を引き締めます。

 50人以上の作業員から話を聞きました。「30分で1年分の放射線を浴びた」「現場は壮絶です」・・。生々しい証言から、命を削る過酷な作業環境や業者のピンハネ、「5人組」のような相互監視体制も暴きます。

 口の重い作業員たちに心を開いてもらう取材の粘り強さ。「僕らは現場の人に教えてもらう立場ということを忘れなければ、決して難しいことではありませんでした」

 2000年入社。スポーツなどを担当した後、09年にラジオ報道番組「たね蒔きジャーナル」に参加し、初めて取材現場に。「リスナーの生活をちょっとのぞかせてもらえれば、社会のどこにゆがみがあるのかよくわかる。一番大事にしたいことです」

福島に通う日々は、まだまだ続きます。

(写真・記事 佐藤研二)

(「しんぶん赤旗」2014年5月26日より転載)

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