東京電力福島第1原発事故で、裁判外紛争解決手続き(ADR)機関の原子力損害賠償紛争解決センターに和解仲介を申し立てた福島県白河市から避難した家族が17日までに、東電と和解しました。
記者会見した弁護士によると、計画的避難区域などが定められた2011年4月22日以降に、自主的避難等対象区域の外から避難し東電と和解したのは初めてといいます。
弁護士の話では、女性は11年7月に子ども2人と同市から北海道に避難。東電から子ども1人当たり20万円の賠償を受けていましたが、女性本人への慰謝料などを求め原発ADRに申し立てました。
原発ADRは、女性に4万円と子ども1人当たり20万円の慰謝料、避難交通費や女性の減収分など計約134万円をさらに支払う内容の和解案を提示し、東電が合意しました。家族の避難後も同市に残っていた女性の夫への慰謝料は認められませんでした。