ふくしま復興共同センター(代表・斎藤富春県労連議長)はこのほど、国会内で除染労働者の労働条件の改善を求めて政府交渉を行いました。日本共産党の高橋ちづ子衆院議員が同席し、厚生労働省、環境省、国土交通省、復興庁の各担当者が出席しました。
多くの除染労働者が雇用保険や社会保険に未加入になっている問題で厚労省は、「加入資格を満たす者の加入について、事業者を指導していく」と回答。国直轄の除染地域の除染作業に暴力団が介入し、ピンはねしている問題では「厳正に対処する」「暴力団であることを確認した場合は、反社会的事業所として求人を保留していく」と回答しました。
出席者からは「福島県民は原発の被害、除染が進まず安心して暮らせない。除染作業に出ると賃金・手当てがピンはねと、二重三重に苦しんでいる。政府は責任を持って指導監督すべきだ」との発言がありました。また、「労働条件通知書はほとんどの労働者に渡されていない」「雇用の入り口で通知書の手渡しや社保加入など各事業者をチェックする仕組みにできないのか」と追及しました。
斎藤代表は「広範な地域が放射能汚染されるという日本の歴史上初めての事態。法律が対応し切れなかったり、各省庁の対応に差が出たりしている問題にも、復興庁が音頭をとって対応すべきだ」とのべました。