敦賀原発2号機(福井県敦賀市)直下に活断層があると認定した、原子力規制委員会の専門家チームのメンバー個人に対して、日本原子力発電が抗議していたことが5月21日、分かりました。原子力規制庁の森本英香次長は同日の定例会見で、「はなはだ不適切」と日本原電の対応を批判しました。
森本次長によると、日本原電の増田博副社長は15日、専門家調査団が活断層の存在を認定したことに抗議文を提出。宛先として専門家チームのメンバーの個人名を明記していたといい、森本次長は「一方的に抗議文を送付すること自体遺憾。原電にもしっかり伝えたい」と述べました。
日本原電の抗議文は規制庁を経由してチームの専門家に送付されており、森本次長は「(規制庁が個人宛の抗議文を)受け取ったこと自体も適切でなかったと考える」と話しました。
日本原電は活断層の存在を否定しており、これまでも規制委や調査団に対して評価をやり直すよう求めていました。