福井県の日本共産党嶺南地区委員会は5月21日、関西電力大飯原発(同県おおい町)の耐震安全性審査の徹底を原子力規制委員会に要請しました。山本雅彦地区委員長、山田かずお参院選挙区候補、佐藤正雄県議、猿橋巧おおい町議、渡辺孝高浜町議、北原武道若狭町議、上原修一・山本貴美子両敦賀市議らが敦賀市の県敦賀原子力防災センターを訪れ、規制委の事務局である規制庁の森田深(しん)地域原子力規制統括管理官と面会しました。
山田候補は、規制委が7月に決定予定の規制基準案に対し「活断層の定義には疑問がある」として断層の活動性評価の年代基準の問題を提起しました。また、国内で唯一稼働中の大飯3、4号機には定期検査まで新基準を全面適用しない方針を批判しました。
山本地区委員長は、規制基準案の耐震設計部分については、このもとになる指針類の妥当性評価が欠かせないと指摘しました。さらに、関電が規制委から求められた通りの追加調査は行わず、周辺海域の活断層と陸域の活断層の連動性の考慮も拒否している態度を厳しく批判。こうした追加調査と、連動性評価、敷地地下構造の3次元的な掌握の徹底を求め、このため「原発を止めなければならない」と強調しました。
森田統括管理官は要請書を受け取ると、「要請は東京の規制委と規制庁に伝え、今後の原子力規制に役立てたい」と答えるにとどまりました。