東京電力は5月2日、福島第1原発(福島県大熊町、富岡町)で高濃度の放射能汚染水がためられている建屋から本来の移送先でない別の建屋に大量の汚染水が移送されていた問題で、3月20日にポンプを誤って起動したためだった可能性が高いとする推定結果を発表しました。それぞれの建屋の水位の変化や、その日に関連する建屋内で作業をした社員がいたことなどから推定したとしています。
この問題は4月13日に東電が原子力規制委員会に報指したことで発覚しました。誤って移送された汚染水には4月8日の分析で、1リットル当たり放射性セシウムが3700万ベクレル含まれていたといいます。
当初の東電の説明によると、汚染水をためていた「プロセス主建屋」では水位が低下する一方、移送先として認可されていない「サイトバンカ建屋」で水位が上昇するという、本来と逆の水位変動をしているのを4月11日に把握しました。同12
日に調査を始めた結果、13日に動かす予定でなかったポンプが動いていたことが判明。さらに「焼却工作建屋」にも汚染水がたまっていたことがわかったとしていました。