【ニューヨーク=時事】昨年(2012年)1月に微量の放射性物質漏れ事故を起こした米サンディエゴ近郊のサンオノフレ原発について、同原発を所有する電力大手サザン・カリフォルニア・エジソン社(SCE)は6月7日、運転を停止している原子炉2基の再稼働を断念したと発表しました。事故の原因となった蒸気発生器の製造元である三菱重工に対し、損害賠償を求める方針といいます。
この事故では、運転中の3号機で蒸気発生器内の配管の一部が破損。
放射性物質を含む水漏れが起こったほか、定期点検中だった2号機でも配管の摩耗が見つかりました。
SCEは、まず2号機の蒸気発生器を修復して再稼働させる計画でしたが、行政手続きにかかる時間や維持費、補修費などを考慮すると、再稼働は経済的ではないと判断しました。
廃炉に伴い、4億5000万~6億5000万ドル(約430億~620億円)の税引き前損失を計上。現在1500人いる従業員を400人に減らします。