東京電力福島第1原発で地下水が広範囲に汚染され海へ流出している問題で、東電は8月2日未明、3、4号機の取水口間にある観測用井戸から1日に採取した地下水に、ストロンチウム90などのベータ線を出す放射性物質(全ベータ)が1リットル当たり180ベクレル含まれていたと発表しました。
この井戸は海から約4メートル内陸に位置。これまでベータ線を出す放射性物質は検出されておらず、土壌を固めるための止水剤を付近に注入していませんでした。
東電は「(検出された)原因は分からないが、データを集めていく」としています。
この井戸から北90メートルにある別の井戸では、7月29日に採取された地下水から、ベータ線を出す放射性物質が初めて検出され、同380ベクレルの値を示していました。
温度計の1台監視に使えず・・「参考に使用」に
東京電力は8月1日、福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)2号機圧力容器上部の温度を測定している温度計の一つを「参考に使用」に変更したと発表しました。その結果、2号機圧力容器に設置している温度計41台のうち監視に使用できるのは10台となりました。
2号機では原発事故以後、原子炉内に設置している温度計の故障が相次いでいます。