首都圏反原発連合(反原連)は4月18日、首相官邸前抗議行動を行いました。安倍政権が原発再稼働を明記した「エネルギー基本計画」を閣議決定し、財界が川内(せんだい)原発を突破口に早期の再稼働へ圧力を強めるなか、2200人(主催者発表)の参加者は「川内原発再稼働反対」などと声を上げました。
時折雨が降り、冷たい風が吹く官邸前。ベラルーシから来日したチェルノブイリ原発事故被害者のマリア・ブラトコフスカヤさんは「福島とチェルノブイリは二度と繰り返してはならない。原発から完全に撤退すべきです」と訴えました。
初参加した東京都大田区の男性(34)は「原発は事故が起きて、危険性がクローズアップされた。自然エネルギーにかえ、ゆくゆくはゼロにしてほしい」と話しました。
東京都文京区から参加した男性(61)は「川内原発のある鹿児島県薩摩川内市は私の大事な故郷です。事故で故郷を奪われるのはいやです。日本全国の原発を今すぐ廃炉にしてほしい」。
埼玉県川越市の男性(68)は「国民の世論は圧倒的に原発反対なのに、原発推進のエネルギー基本計画を閣議決定するなんてふざけている」と語りました。
反原連はこの日、6月1日に行う「川内原発再稼働やめろ 0601官邸・国会前☆大抗議」を知らせるビラの配布を開始しました。
官邸前 笠井・吉良議員スピーチ
日本共産党の笠井亮衆院議員と吉良よし子参院議員は18日、反原連が主催する首相官邸前抗議行動で、「国会前スピーチエリア」に登壇し原発の再稼働反対を訴えました。
吉良議員は同日参院で可決されたトルコなど原発の輸出をねらう原子力協定にふれ「トルコや日本の国民は輸出を望んでいない。日本政府がすべきことは原発をなくすこと」とのべました。
笠井議員は、エネルギー基本計画が閣議決定され、再稼働を狙う動きが早まっていることを指摘。また、トラブル続きの汚染水問題で「東京電力に当事者能力はない」と批判し「全ての力を、事故収束のためにそそぐのが政府の仕事だ」と語りました。