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「なんでこんなことに」遺族ら号泣

福井県美浜町の原発事故で死亡した「木内計測」の男性社員四人は、敦賀市の市立敦賀病院に運ばれた時、既に恩絶えていました。「ちくしょう。なんでこんなことに」。九日夜、同病院に駆け付けた遺族は、変わり果てた肉親の姿に号泣しました。

亡くなった社員の高島裕也さん(二九)の遺族は、同病院内で遺体と対面。この後、四階の看護師控室へ入りました。中年の男性や女性、車いすで駆け付けたお年寄りの女性の姿も。「あんな元気なやつがなんで死ぬのか「」最初はけが程度だと思ってたのに」。控室からは遺族らのおえつが漏れました。「兄ちゃんの分まで生きなきゃあかんよ」「さみしなるけど、仕事で死んだんだから」と声を掛け、懸命に悲しみをこらえる男性も。遺族との対面が終わった後、高島さんの遺体は警察の検視を受けました。

 業務上過失致死傷の疑いで現場検証

福井県警関西電力美浜原発3号機の蒸気噴出事故で、福井県警敦賀署捜査本部は十日昼すぎから、業務上過失致死傷の疑いで現場検証を開始。経済産業省原子力安全・保安院や同県原子力安全対策課とともに、事故原因の究明を進める予定。

捜査本部によると、検証は県警捜査一課や同署など捜査員約三十人態勢。関電職員の立ち会いの下、タービン建屋全体と破損した配管などを詳しく調べます。この日は死亡した木内計測の作業員四人のうち、まず二人の死因を調べるため、司法解剖も実施。入院中の同社作業員やほかの下請け業者関係者からも順次、事故当時の状況について事情を聴く方針です。

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