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いま言いたい 原発即ゼロが謝罪の証し・・会津放射能情報センター代表 片岡輝美さん

いま、福島第1原発で起こっている大量の放射能汚染水漏れと海への流出、そして11月ごろに始まる4号機からの使用済み核燃料棒の取り出しは心配でなりません。もはや、東京電力に事故処理能力がないことは明白です。国も原子力エネルギーを推進してきた責任を明らかにするべきです。

避難者は15万人

事故から2年5カ月以上たっても避難者数は約15万人。これが原発事故の結末です。

福島原発から約100キロメートル、会津若松市は微妙で複雑な立場にあります。福島県外からは被災地と見られ、県内では客が戻ってきた観光地、そしていつも「比較的に放射線量の低い会津地方」と言われています。

避難指示区域や自主避難している人たちと比べれば、会津の住民は家も家族も仕事も、事故前と基本的には変わりません。なかには″「風評」をかきたてるな″という声もあって、放射能は危険だと思っていても言葉にすることをためらう気持ちも確かにあります。

声あげ続けたい

だけど、「痛み比べ」をして、脱原発の声をのみ込んでしまうのは、国や推進勢力の思うツボ。「原発はすぐにやめんべなし(やめましょう)」と声をあげ続けていきたい。

私たちが毎月開く「しゃべり場」に、いまでも若いお母さんたちが加わります。県内からいったん県外に自主避難し、会津地方に移って来た若い母親は、放射能の不安を一人で抱え込んでいましたが、思いを共有する仲間に出会えたことに安堵の涙を流しました。しかし、思いを語り始めると、怒りの涙に変わっていきました。「こんな時代に子育てをしなければならないのが悔しい」と。

私たちのまわりには、東電や国から正式な謝罪を受けたと思う人は誰もいません。正式な謝罪の証しは、全原発の即時停止と廃炉の実現です。これだけ国民を苦しめながら、原発再稼働や輸出などとは言語道断!

絶対に認められません。

福島原発事故から2カ月後に「放射能から子どもの命を守る会・会津」、続いて「会津放射能情報センター」を発足させました。空間や食品の放射線量測定、子ども健康相談会、保養プログラムなどに取り組んでいます。「即時原発ゼロ」の一点で共同を広げようとする日本共産党に注目しています。

聞き手・写真
福島県・野崎勇雄

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