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福島「廃炉」の無責任告発 フォーラム開催

 事故発生から15年以上たっても収束の見通しも立たない東京電力福島第1原発の廃炉をテーマに「ふくしま復興支援フォーラム」が5日夜、オンラインで開かれました。原発の廃炉を法制度の観点から研究する尾松亮(おまつ・りょう)東洋大学客員研究員が講演。廃炉の完了要件が明確に定義された通常の原発と異なり福島第1原発の「廃炉」の定義があいまいにされ、誰も責任を負わない法的なしくみが事故後に導入された問題を告発しました。

 尾松さんは、通常の原発では、対策を要する汚染が土地や施設に残っていないこと、核燃料物質や汚染物質の撤去・廃棄の終了といった廃炉(廃止措置)完了の要件が明確に定められているのに、福島第1原発を「特定原子力施設」として原発の廃炉ルールの適用除外とするしくみが導入されたことを解説。廃炉完了の要件を、法律ではなく政令で政府が勝手に決めることが可能だと指摘しました。

 東電などが住民との対話集会で「廃炉の最終形」の議論を進めようとしている動きに対して、尾松さんは「東電や政府が責任を負う作業の最終形―手を引くポイントを決めて、住民から『燃料デブリの取り出しは難しそうだし、このくらいでいいんじゃないの?』と言ってもらうお膳立てでしかない」と批判しました。

 さらに、政府や東電が2051年までに廃炉を目指すと定めた工程表には法的拘束力も罰則もなく、目標時期を見直すことに「あまり意味はない」という見解を紹介。旧ソ連(ウクライナ)のチェルノブイリ(チョルノービリ)原発事故や米スリーマイル島原発事故では燃料デブリの法的位置づけと責任が明確にされていることを紹介し、福島第1原発の管理と廃止措置について日本政府を法的規制で縛る新しい法律の制定を提案しました。

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 尾松さんがまとめた冊子『東京電力福島第一原発 知らなきゃ騙される《廃炉のこと》Q&A』電子版が「政経東北」のウェブサイトで公開されています。

(「しんぶん赤旗」2026年8月9日より転載)