宮城
宮城県の女川原発再稼働差し止め訴訟原告団は25日、東北電力女川原発2号機(女川町、石巻市)の再稼働をめぐって争っていた控訴審判決の報告会と講演会を石巻市で開きました。
過酷事故を想定した避難計画の不備を争点とした同訴訟は、仙台高裁(倉澤守春裁判長)が昨年11月に原告の訴えを棄却しました。
原伸雄原告団長があいさつで、弁護団や支援者に厚い支援への感謝の言葉とともに、最高裁への上告断念を伝え、「原告団は解散しますが、女川原発の避難計画を考える会として発展的に活動を継続し、原発ゼロの社会をめざしてともに頑張ります」と話しました。
弁護団長の小野寺信一氏は上告断念の理由について、門前払いの一審判決と異なり、控訴審判決は避難計画に踏み込んで判断基準まで示していることや、上告すれば一審判決に戻る可能性があることを挙げました。
「全国情勢と女川原発再稼働差止訴訟判決」と題して海渡雄一弁護士が講演。高野博元女川町議が、女川原発敷地内に使用済み核燃料を保管する「乾式貯蔵施設」の設置計画を断念させようと、新たなたたかいを呼びかけました。
(「しんぶん赤旗」2025年1月27日より転載)