日本共産党嶺南地区委員会 > しんぶん赤旗 > 原発ゼロへ声あげよう・・高浜3、4号運転延長容認に抗議 党福井県委 & 事故起きたら避難ムリ 島根の会が総会 & 再生エネにかじを切れ 北海道で訴え & 志賀町からの現地報告 茨城

原発ゼロへ声あげよう・・高浜3、4号運転延長容認に抗議 党福井県委 & 事故起きたら避難ムリ 島根の会が総会 & 再生エネにかじを切れ 北海道で訴え & 志賀町からの現地報告 茨城

高浜3、4号運転延長容認に抗議 党福井県委

申し入れる(左から)南、佐藤、山田、かねもとの各氏=9日、福井県庁

 日本共産党福井県委員会は9日、県に対し、運転開始から来年で40年を迎える関西電力高浜原発3、4号機(同県高浜町)の運転延長を容認したことに抗議の申し入れをしました。通常の原発でウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を用いる危険な「プルサーマル」運転を続ける問題も厳しく批判しました。

 南秀一県委員長、かねもと幸枝衆院1区候補、佐藤正雄副委員長、山田和雄常任委員が県庁を訪れ、応対した担当の課長補佐が申し入れ文を受け取りました。

 申し入れ文では、運転すれば県内の原発敷地に設ける乾式貯蔵施設に使用済み燃料がたまり続けかねない無責任な関電の対策ロードマップを批判しています。同時に、MOX燃料が通常のウラン燃料よりも冷却に長期間を要するため、乾式貯蔵施設に移すにはウラン燃料ならば15年程度である一方、MOX燃料は100年かかる問題点を指摘し、「プルサーマルの継続はロードマップの破綻」だと指摘。県民説明会を求めています。

 かねもと氏は能登半島地震で半島の海岸が広範囲に隆起した実態にふれ、「福井でも絶対起こらないとはいえない。起これば原発が壊れることがありうる」として運転延長容認を厳しく批判しました。

 県は同日、中村保博副知事が関電の水田仁・原子力事業本部長と面会し、20年間の運転延長を容認する考えを伝えました。


事故起きたら避難ムリ 島根の会が総会

市民にアピールする参加者=12日、島根県庁前

 原発ゼロをめざす島根の会は12日、松江市で総会を開きました。

 岡崎由美子共同代表(弁護士)は、中国電力・島根原発2号機の再稼働(12月予定)にふれ、「能登半島地震は原発の危うさを警告した。みなさんと力を合わせ再稼働ストップへ頑張っていきたい」とあいさつしました。

 総会は、県や市町村に対し▽中国電力の原発運転・管理における技術的能力の点検、企業倫理への評価を恒常的に行い、島根原発2号機の再稼働同意の撤回▽能登半島地震で明確になった避難計画の実効性について避難要支援者などから直接の聞き取りの実施―などを求める今年度活動方針を採択しました。

 総会後、参加者は県庁前で「島根原発2号機の再稼働反対です!」「原発事故が起きたら避難はムリ」などのプラカードを掲げてアピールしました。


再生エネにかじを切れ 北海道で訴え

訴える、はたやま氏の横で署名する女性=11日、札幌市

 「東日本大震災、東京電力福島第1原発事故を忘れない」と、原発問題全道連絡会と国民大運動北海道実行委員会は11日、イレブンアクションを札幌駅前で繰り広げました。

 「原発ゼロ 自然エネに転換」「止めようなくそう原発」などののぼりをはためかせ、原発ゼロ署名を呼びかけました。

 道原発連の堀一代表委員、道労連の三上友衛議長、日本共産党の、はたやま和也元衆院議員・道比例候補がマイクを握りました。

 堀氏は、北海道電力は株主総会で「脱原発をめざす北電株主の会」による「泊原発の再稼働やめて、自然再生可能エネルギーにかじを切れ」という提案を否決し、社長は会見で早期の再稼働をめざすと公言したと告発。「安全審査に10年余も合格できない泊原発のために多額の費用を使う北電の経営方針では、道民の生活は任せられない」と強調しました。

 宮城県出身の、はたやま氏は、東日本大震災から目を背けて原発回帰に進む岸田政権を批判。「原発や核ごみ問題をお金でものをいわせ、北海道に押しつけることは許されない。原発ゼロの道へ、一緒に声をあげましょう」と訴えました。

 署名に応じた60代の女性は、「東日本大震災のことがショックで、何年たっても復興が進んでいない。子どもたちには安全な日本を残していきたい」と話しました。


志賀町からの現地報告 茨城

参加者からの質問に答える堂下氏=13日、水戸市

 東海第2原発(茨城県東海村)の再稼働に反対する茨城県自治体議員連盟は13日、石川県志賀町議の堂下健一氏を迎えて、「志賀町からの現地報告」を水戸市で開きました。

 堂下氏は、1月1日の能登半島地震で6日から避難所生活になり半年です。県内全体で土砂崩れがひどかった実態、インフラ、河川や水路、上下水道、産業や農業、商業などの被害状況をスライドで説明しました。

 町内人口1万8000人のうち、約1万人が避難をしていましたが、上水道の復旧で自宅に戻るなど現在は100人ほどになっています。地震後に約4000人が能登を離れ金沢などに移転しました。

 堂下氏は、1999年に起きた志賀原発1号機の臨界事故を組織ぐるみで改ざん、隠蔽(いんぺい)した北陸電力の危機管理能力を厳しく批判。海岸の隆起も多数あり、地震となれば施設は崩れるのが明らかだと指摘し「原発と地震は共存できない」と強調しました。

 参加者から「地震後、原発再稼働への議会などの意識は変化したか」(日本共産党の江尻加那県議)などの質問がありました。堂下氏は「原発容認の発言をしていた町長が、“町民の生命と財産を守るためには”と変化した。一番変わったのは町長」と答えました。

(「しんぶん赤旗」2024年7月14日より転載)