青森県の日本共産党下北地区委員会と、むつ市議団は14日、むつ市内にある使用済み核燃料中間貯蔵施設に、使用済み核燃料が入った容器(キャスク)1基を7~9月中に搬入する予定が明らかになったことを受け、山本知也市長宛てに公開質問状を提出しました。
事業者のリサイクル燃料貯蔵は3月末、中間貯蔵施設の事業開始を7~9月とし、26年度までの間に計8基のキャスクを搬入する計画を公表しました。
中間貯蔵施設は、1棟目の貯蔵建屋が2013年に完成。すべて完成すれば5千トンの使用済み核燃料を貯蔵する規模で、期間は最長50年です。
工藤祥子地区委員長(むつ市議)、佐藤武市議団長らは、六ケ所村の核燃料再処理工場は完成のめどさえ立たず、核燃料サイクルの破綻は明確であると指摘。50年後の搬出先の見通しもなく、市民の安全・安心を守る立場から搬入すべきではないと強調しました。
工藤委員長らは、住民投票の実施などを求める9項目の質問状を提出し「国策に従うのではなく、地元住民の声を聞き下北の将来をしっかりと考えてほしい」と要望しました。
質問状を受け取った市総務部の畑山勝利・危機管理監は、「市民の安全第一に、不安を払拭する説明会や安全協定にするために関係機関と連携したい」と述べ、質問には後日回答するとしました。
(「しんぶん赤旗」2024年5月16日より転載)