中国電力は30日、8月に予定していた島根原発2号機(松江市)の再稼働時期を延期すると発表しました。5月に完了するとしていた、新規制基準を踏まえた「安全」対策工事が長期化するためです。
同原発2号機は2012年1月以降、約12年3カ月間停止しています。このため中国電は停止期間が長期化していることから各設備・機器の点検が集中することで、対策工事が長期化する見通しになったとしています。
同原発2号機では、昨年12月21日、地盤掘削作業をしていた63歳の作業員が、落下してきたコンクリートの下敷きになり死亡した事故がありました。中国電は再発防止策が実施されているとして、2月1日から工事を再開しています。
対策工事の進捗(しんちょく)状況は昨年12月27日時点で、機器・配管等の耐震補強工事、防波壁補強工事、火災防護対策の強化、火山灰対策などが終わっていません。
中国電によると、再稼働に向けた具体的な工程では、核燃料装荷が10月、原子炉起動が12月、営業運転再開が来年1月としています。
(「しんぶん赤旗」2024年5月1日より転載)