東京電力福島第1原発事故で精神的苦痛を受けたとして、福島県いわき市民約1300人が国に賠償を求めた「いわき市民訴訟」(伊東達也原告団長)で、最高裁第3小法廷(林道晴裁判長)が原告側の上告を退け、国の賠償責任を認めなかった二審仙台高裁判決が確定したことを受けて原告団と弁護団は12日、東京都内で抗議の記者会見を開きました。
会見で原告団と弁護団は、上告棄却に対する声明を発表しました。声明では、今回の判断が日本国憲法が定めている三権分立を掘り崩すものとし、最高裁自ら法の番人としてあるまじき態度を示したと、厳重に抗議しています。
原告団長の伊東氏は、「福島県民は事故の被害を克服するために苦しみ悩み、努力を求められている。これがある限り、最高裁の判決を許さず、覆すために全力でがんばっていく」と決意を語りました。
会見に同席したノーモア原発公害市民連絡会の代表世話人の寺西俊一・一橋大学名誉教授は、今回の決定を「最高裁が本来果たすべき使命と役割をあえて放棄したものだと言わざるを得ない」と批判しました。
同原発事故による避難者らが起こした一連の訴訟をめぐっては、最高裁が2022年6月17日、国の賠償責任を否定する判断を示しました。今回の上告は、これをただす機会として注目されていました。
(「しんぶん赤旗」2024年4月13日より転載)