「とめよう!東海第2原発首都圏連絡会」は1日、日本原電本店(東京都台東区)前で、停止中の日本原子力発電東海第2原発(茨城県東海村)の廃炉を、原電に求める抗議集会を開きました。
申込書提出の際、再稼働に向けて進む防潮堤工事で施工不良が見つかった問題で「欠陥工事は重大な問題。事実を隠ぺいせずに全容を明らかにすべきだ」と訴えました。
施工不良は、防潮堤の基礎部分にコンクリートが適切に打設されていなかったほか、鉄筋の変形などが確認されたというもの。内部告発を受けた日本共産党の記者会見と同じ10月16日、原電が初めて明らかにしました。
福島原発被害東京訴訟原告の鴨下美和さんは「今も放射能汚染が残っていることをないことにしてはいけない。原発事故で被ばくさせられ、差別され、家やお金を失い、友を失う。心に刺さった傷は癒えることはなく、家族の絆さえ引きちぎる。地震大国の日本で、原発を建てて安全な場所などどこにもない」と訴えました。東海村の大名美恵子・日本共産党村議からの連帯メッセージが紹介されました。
原電は来年9月の再稼働をめざして工事を進めています。先月26日には経済産業省に「使用前検査申請書」を提出。原子炉を起動する検査を来年9月にも実施すると明らかにしました。この間の施工不良をめぐり、対応策などについていまだ公表していません。
(「しんぶん赤旗」2023年11月6日より転載)